未踏峰遠征トレーニング
プンギ必要要素
・体力
・雪稜登攀能力
・チームワーク/仲向上
・逆境に耐える精神力
・クレバスレスキュー技術
・雪上におけるマルチ技術(アイスなど)
→ヒマラヤキャンプ登山隊の報告からプンギには、高度な登攀(クライミング)技術よりも、ラッセルのための体力や、雪稜を安定して通過する技術が必要であると推測できる。しかしながら、未踏であることから、ある程度どのような状況でも対応できる技術を習得しておきたい。無雪期はクライミングやアルパインを行い、お互いのチームワークや技術力の確認と擦り合わせを行う。積雪期は体力を必要とする長い山行を中心に、アイスクライミングなど幅広い技術の習得及び向上をはかる。また海外遠征においてチーム仲は技術と同等以上に大切な要素だと考える。できるだけ長いこと一緒にいることで、メンバーの長所/短所/考え方/技術力などを知り、仲の良いチームを作っていく。
〇北岳バットレス
日時:2023/9/30〜10/1
メンバー:井之上、尾高
内容:
7:30 駐車場
8:45 広河原出発
10:15 白根御池
10:30 出発
12:15 Bガリー
12:30 出発
13:30 四尾根取り付き
14:45 マッチ箱
16:30 トップアウト
17:00 山頂
18:30 白根御池小屋
10:00 下山開始
11:00 下山
本来day1取り付きまで偵察。day2バットレスアタックであったが、day2の天気が芳しくなかった為、day1にそのままアタックした。もっと早く入山していれば、日帰りで行けた。。。失敗
〇瑞牆 十一面岩マルチ
日時:2023/10/2
メンバー:井之上、尾高
内容:
山河微笑 10a
〇小川山
日時:2022/103
メンバー:尾高、横道
内容:
小川山レイバック、森林浴、冬のいざない1P目、夏風
〇小川山
日時:2022/10/11
メンバー:尾高、中沢
内容:
クレイジージャム、小川山レイバックetc
〇錫杖岳(注文の多い料理店)
日時:2022/10/12
メンバー:井之上、尾高、中沢
内容:
6:15 入山
8:30 登攀開始
9:40 3P目(核心)
12:00 トップアウト
13:30 取り付き
出合いで幕営
〇錫杖岳(見張り棟からずっと)
日時:2023/10/13
メンバー:井之上、尾高
内容:
5:30 起床
6:40 取り付き
7:00 登攀開始
10:40 上部1P目(5.9クラック)
11:25 上部2P目(5.9)
13:30 トップアウト
16:45 下山
〇屏風岩(雲稜ルート)
日時:2023/1016-17
メンバー:井之上、尾高、横道
内容:
Day 1
8:00 上高地出発
11:00 一般道からの分岐
12:35 T4取り付き
15:15 T4テラス(幕営)
Day 2
8:00 1P目登攀開始(夜間の降雨の為、岩の乾き待ちをした)
10:20 3P目登攀開始
12:15 4P目登攀開始
13:30 5P目登攀開始
14:35 5P目終了点より懸垂下降
15:30 T4テラス
18:35 徳沢園
20:00 上高地
22:40 さわんど第三駐車場
Day1は3人でリュックを2つにまとめ、片方をガッシャにしたのだが、それが30kgほどあり、T4テラスまでの荷上げが尋常じゃないほど大変だった。重複する装備があったりと軽量化をできる物が多かったので次回以降気をつけたい。 Day2は3人パーティである事と、登攀開始時刻が遅かった為、最終バスに間に合わなかった。登攀内容自体は大して難しくなく、皆スムーズに抜ける事ができたと思う。屏風の核心は、極寒の渡渉と横尾から駐車場(24km)の歩きだった。
〇城ヶ崎
日時:2023/10/20
メンバー:井之上、尾高
内容:クラック練習
〇八ヶ岳定着登攀合宿
日時:2024/1/5-9
メンバー:井之上、尾高、横道、青山、芦沢
内容:
Day1
中山尾根(井之上、尾高)
5:00 美濃戸口発
7:45 行者小屋
8:30 行者小屋発
8:40 中山尾根分岐
9:30 取り付き ※先行待ち(20分)
14:00 トップアウト
15:00 行者小屋
井之上、尾高は無雪期に組んでアルパインをしている事もあり、スムーズに抜ける事ができた。登攀も核心含めあまり手こずることはなかった。
Day2
阿弥陀北稜(横道、青山、芦沢)
5:00 美濃戸口
8:00 行者小屋BC
9:00 阿弥陀北稜分岐
10:00 第一岩峰
11:30 阿弥陀岳山頂
14:00 行者小屋BC
初めての冬季アルパインとなる者もいたが、無雪期トレーニングの成果で特段困ることもなく登れた。想像以上に登攀セクションが短かった。
大同心大滝(井之上、尾高)
6:00 行者小屋BC
6:40 赤岳鉱泉
7:40 大同心大滝
11:34 登攀終了
13:00 行者小屋BC
井之上も尾高も初のアイスクライミングリードだった為、想像以上に苦戦した。大滝は尾高が滝中盤上まで登り、井之上がそこから引き継ぐ形で突破。滝のコンディションは良いものの、上から水が滴り落ち、全身が凍り漬けになった。
Day3
赤岳主稜(横道、青山、芦沢)
6:00 行者小屋BC発
7:00 文三郎尾根分岐
8:00 赤岳主稜取り付き
13:00 赤岳山頂
14:30 行者小屋BC
昨日の北稜で慣れたため、よりスムーズに動けた。特段登攀でも困らなかったが、もっと洗練させることはできると思う。一つ一つの動きを体覚えて、メンバーとの息をもっと合わせたい。
南沢大滝(井之上、尾高、沼田)
6:15 行者小屋BC発
7:15 南沢大滝着
15:00 南沢大滝20日
16:00 行者小屋BC着
昨日の大同心大滝の効果と水の滴りがなかったため、ある程度快適に登れた。まだまだ練習する必要あり。
Day4
赤岳主稜(横道、青山)
6:00 行者小屋BC
6:39 取り付き前トラバース地点
6:51 登攀開始
(7:55 中間の岩場取り付き)
(8:42 上部の岩場取り付き)
10:22 トップアウト
11:08 行者小屋BC
前日に東海大学のOBのお二方から、ペースが遅いとありがたいご指摘を頂いたため、少しだけではあるが、ロープワークを意識して青山と二人で主稜に向かった。前日に芦沢と三人でトレースしたこと、二人であったこと、そして待ち時間が無かったこともあり、前日よりも2時間早い良いペースで抜けられた。お互い前日にやっていないピッチをツルベでしたものの手応えのない登攀になった。
裏同心ルンゼ・小同心クラック(芦沢、沼田)
5:45 行者小屋BC
6:45 F1取り付き
10:45 F5トップアウト
12:45 小同心クラック取り付き※先行待ち(40分)
14:00 小同心山頂※先行待ち(15分)
14:50 横岳山頂
15:45 地蔵の頭
16:30 行者小屋BC着
裏同心ルンゼへはところにより膝上ほどのラッセルとなるも、滝は概ね露出していた。F5トップアウトとともに雲が晴れ、小同心クラックの爽快な登攀を楽しむことが出来た。
阿弥陀北西稜(井之上、尾高)
4:00 行者小屋BC
5:00 北西稜分岐
11:00 取り付き
16:00 トップアウト
17:00 行者小屋BC
19:00 美濃戸口下山
今回の合宿の目標としていた北西稜。トポの図の尾根の出方に惑わされたりし、取り付きまで想像以上に時間がかかってしまった。A1ルートをフリーで抜けることができ、素晴らしい結果が残せた。
Day5
南沢小滝(横道、芦沢)
8:00 行者小屋BC
9:20 南沢小滝
14:00 撤収
15:35 美濃戸口
南沢小滝でトップロープを張り、アイスクライミングの基本動作を練習した。連休明けの平日ということもあり、滝を独り占めすることができた。
【総括】
WCM(ウィンタークライマーズミーティング)に着想を得たこの定着合宿(我々はWinter College Meetingと呼んでいた)。行者小屋をBCとし、入山日も下山日も行くルートもメンバーもバラバラという初めての試みだった。結果はとても楽しく、自分の大学単体ではなかなか行けないルートに行けたり、自分の大学とは違った生活技術を知れた。
〇蓮華岳東尾根
日時:2024/2/2-3
メンバー:井之上、尾高、中沢、芦沢
内容:
Day1
6:00 日向山ゲート出発
7:30 渡渉
15:00 2012m辺りの台地で幕営
Day2
6:00 テント発
8:46 蓮華岳山頂
10:11 テント着
13:39 日向山ゲート着
メンバーで集まっての登山。北鎌に向けた渡渉の実験と、メンバー間の認識や考え方、体力把握のために人の入らなそうな長めの尾根を選択した。当初3日かける予定でいたが、2日で行けそうなので短縮した。シューティングクラックが複数確認でき、思いがけない所で緊張感を感じた。
〇北海道
日時:2024/2/7-10
メンバー:井之上、尾高
内容:
Day1・Day2
北海道雪崩事故防止研究会主催「雪崩事故防止セミナー」
シャべリングからビーコンでのサーチトレーニング、シナリオトレーニングに至るまで、消防や自衛官、北大山岳部、山スキー部と共に学んだ。本州ではなかなか経験できない豊富な積雪量のなか、人形を実際に埋めて行うトレーニングはかなり勉強になった。
Day3
層雲峡に移動し銀河の滝でアイスクライミング。今まで見た中で1番大きい120mの氷瀑は圧巻の一言だった。難易度自体はそこまで難しくなく、楽しめた。
〇剱岳 早月尾根
日時:2024/2/13-17
メンバー:井之上、尾高、中沢、芦沢、横道
内容:
Day1 伊折ゲート→松尾平
Day2 松尾平→1964
Day3 停滞
Day4 1964→早月小屋手前のピーク(AC)
Day5 AC→剱岳山頂→AC→伊折ゲート
Day3に季節外れの雨に降られたり、メンバーの体調が悪かったりと、積雪状況の割に大変だった。この冬長いこと一緒にいた効果が出ており、幕内技術などストレスなく登山ができるようになってきた。
〇旭岳東稜
日時:2024/2/27-28
メンバー:井之上、尾高、中沢
内容:
Day1 美し森駐車場→出会小屋
Day2 出会小屋→旭岳東稜→ツルネ東稜→美し森駐車場
北鎌尾根に向けたトレーニングとして当初鹿島槍東尾根を考えていたが、積雪状況悪化により旭岳東稜となった。旭岳東稜と赤岳主稜の継続登攀を目標としていたものの、こちらも27日の強風により断念、東稜のみの山行となった。北鎌に向けロープは五段の宮だけとし、わざと全装備を担いで登攀した。荷物があるとなかなか悪く、良い練習になった。
〇北鎌尾根 中止
半年前から計画し、この冬の最終目標として常に意識してきた北鎌であったが、2月終わりの南岸低気圧によりルートコンディションが悪化した。それまで好天が続いていたことから、雪崩リスクが非常に高いと予想でき、入山後の天気も芳しくなかった。北鎌に賭けてきた数ヶ月であり、成功させる自信もあった為、改めて山の難しさを知ると共に、入山すらできず終わった事による虚無感を感じた。
今後のトレーニング予定
クライミング
2週間に1回トレイルランニング企画
富士山高所トレーニング
クレバスレスキュー練習