我々山岳部は、今年2018年9月にネパール東部にある未踏峰に挑戦します。
計画概要
遠征隊概要
隊の名称: 2018青山学院大学山岳部 東ネパールWhiteWave登山隊
英語名称: WhiteWave Expedition of Aoyamagakuin Univ. Alpine Club 2018
時期: 2018年9月下旬から10月末
エリア: ネパール東部カンチェンジュンガ山群
山名: WhiteWave(現地名:Anidesh Chuli)未踏
標高: 6960m (ネパール政府発表値)
ルート: 東稜 及び 北壁ダイレクト 2ルートからの登頂を目指す
主催: 青山学院大学体育会山岳部 / 緑ヶ丘山岳会
メンバー
5名。登攀隊長:4年 田口純也 隊員:3年 杉本俊太 4年 池田昂史 1年 松原峻彦 隊長:村上正幸(山岳部監督)
日程
登頂予定日:2018/10/12-18
9/ 8 成田ーカトマンズ 先発準備隊2名出国
9/11 成田ーカトマンズ 後発隊3名出国。観光局への申請や遠征準備
9/15 カトマンズータプレジェン 車での移動
9/17 キャラバン開始(タブレジェン〜BC) BCは標高5800m地点の氷河末端を想定
9/27 ABC設置
10/1 高度順応及びルート工作 東稜へのアイスフォール通過
10/10 東稜アタック ABCーCampE1,2ー頂上
10/15 北壁ダイレクトアタック 下降は東稜を想定
10/19 バックキャラバン開始(BCータプレジェン)
10/26 タプレジェンーカトマンズ 車での移動後、帰国準備
10/28 夜 カトマンズー成田
情報発信
約2ヶ月の遠征期間中は、衛星通信によるブログの更新(パソコン、衛星モデム、太陽光発電機器持ち込みます)やGPSによる隊の現在地共有、などITを駆使して出来る限りのリアルタイム共有をしていく準備を進めていますのでお楽しみ!!
Twitter:https://twitter.com/aac1925
Facebook:https://www.facebook.com/aoyamaalpine/
ブログ:http://auac.rakusaba.jp/blog/
GPS:未定
おそらく、Facebookへの更新が最も早くなると思います。
計画趣意
まず、青山学院大学体育会山岳部(以下AAC)のヒマラヤの歴史を振り返ってみたいと思います。
1965東部ネパール学術調査隊 50余年前の1965年、創部40周年を期して派遣される「青山学院大学東部ネパール学術調査隊」としての ラシャ―ル登山計画の準備中、折からカシミールで勃発した中印国境紛争はシッキムのナトウ・ラにも飛び火し、ネパール領ではないにしろ、この周辺の国境は緊張を強いられるになり、またネパール領から外国隊の無届違法登山による中国領への越境が問題になったこともあり、ネパール政府はこのエリアでの登山を禁止しました。この措置によってラシャール登山は断念せざるを得なくなりました。
*隊員:遠征隊長・大野弥曽次教授、栗林一路、西村久志、角田健、猪俣浩、中川武、板谷(中條)好司、斎藤健一、 小倉雅之
1974ヒマルチュリ遠征隊
創部50年、1974年の遠征はカンバ族の騒乱により目標の山が二転三転した挙句、本隊出発の1か月前に、当初よりいきなり800mも高くなったマナスル山群のヒマルチュリに変更。隊員はそれぞれの立場で奮闘し7050mに達するもそのごの悪天候によって撤退。
*隊員:栗林一路、鈴木武、戸張至聖、土田紘介、藤沼裕司、岩井胤夫、沢口登、須藤護、三原日出男、岡野達朗、
小林伸二、藤田文明、加藤信夫、石黒信幸
*実行委員:坂岡奈保志(OB会会長)、福島昌夫(副会長)、鈴木弘(副会長)、木村太三郎(幹事長)、小林伸二(山岳部主将)
*募金委員:坂岡奈保志(委員長)、草野順夫(副委員長)、栗林一路(登山隊隊長) 2010アウトライアー登山隊
ヒマルチュリから実に36年、創部85周年の2010年には、7000m代の未踏峰ということでカンチェンジュンガ山域のアウトライアーに60歳代が主体で遠征、6700mに村上隊員が達するも上部のルートの悪さと時間切れのため断念。
*隊員:岩井胤夫(OB会長)、土田紘介(OB)、村上正幸(監督)、永田茂樹(4年)、小倉雅之(OB)、本田優城(1年)、三原日出男(OB)
*留守本部:猪俣浩、岡野達朗 2013第2次アウトライアー登山隊
2013年に至って、アウトライアー第2次登山隊は初登頂に成功。ようやくヒマラヤの未踏の頂にAACの部旗はひるがえったのです。
*隊員:萩原浩司(OB会長)、村上正幸(監督)、古城海太(コーチ)、本田優城(4年)、真下孝典(2年)、中西謙(1年)
*サポート:岩井胤夫、土田紘介
*在京事務局:高橋努
2015年には2013年の第2次アウトライアー登山隊に参加し6000mの高度を経験した真下孝典は、6大学か らの6名による日本山岳会学生部隊の隊長としてラシャールの隣に位置するジャネII峰(6318m)に初登頂。
ヒマラヤに関して以上のように隊員はもとより、実に多くの方々の尽力のよって、またお名前は表面上には現れてきていませんが、たくさんの先輩諸氏の協力、支援によってAACは経験を重ねることができ、現在があります。
一方、近年では、箱根駅伝の陸上部などと共にAACも何度か最優秀選手、優秀団体表彰を受けるなど、大学からもその活動は評価されてきています。
私たちは先輩が築いてきた歴史を継承し、この流れを絶やすことなく、次に、さらに100周年へと繋げるべく活動していきたいと願っています。
ヒマラヤに未踏峰が、未知の部分がある限り私たちもそこに強い憧れを持ちます。
今回私たちが目指すのは、カンチェンジュンガからは西に約8キロメートル、アウトライアーからは南に約15キロメートルに位置し、カンチェンジュンガ山域のカンチェンジュンガ氷河支流ラムタン氷河の上流 に位置するAnidesha山群の未踏峰、「White wave」6960mです。このピークは情報が少なく、山容からしても決して安易に取り付いてよい山ではありません。しかし、我々が全力を尽くして当たるに足る山です。
アウトライアー初登頂から5年後になる2018年ポストモンスーン期、現在真摯に登山経験を積みつつ、調査、学習を続けて準備に万端を期すよう計画的に活動しています。
在校生の皆様だけでなく、青山学院を卒業された先輩方、青山学院と関係のある方、山が好きな方、応援よろしくお願いいたします♪
メディアでの紹介記事
Campic様
【DEEP.】青山学院大学山岳部 ヒマラヤ未踏峰への挑戦 〜遠征決定編〜
【DEEP.】青山学院大学山岳部 ヒマラヤ未踏峰への挑戦 〜メンバー紹介編〜
【DEEP.】青山学院大学山岳部 ヒマラヤ未踏峰への挑戦 〜準備&訓練の様子編〜