場所:北アルプス 白馬岳 小日向のコル
期間:2018年5月3日~5月6日
メンバー:4年 田口、池田、3年 杉本 2年 渡部 八田 松原、1年 楠本 塩谷、監督村上、コーチ中西、OB鈴木、(OB小山)
5/2 夜 離京
深夜に都内をOBの車に乘せてもらい出発。ただ残念ながら2年渡部だけは人数オーバーで車に乗れずバスで現地に向かうこととなる。
車は未明に猿倉に到着したが、大雨・・・。テントを建てている間にびしょ濡れになりそうなので、一旦街まで下りて雨が避けられる場所を探すがどこも見当たらず、やむなく公園に併設する無料駐車場に車を止め、その脇にテントを張って朝まで凌ぐ。
5/3 猿倉~小日向のコル
バスで向かった渡部は6時には猿倉に到着しているはずだが、車チームが起床したのは雨が小ぶりになった7時過ぎ。
入山前にすでにびしょ濡れになったテントをザックに押し込め、猿倉駐車場に向かい、渡部と合流。猿倉から見た白馬主稜は例年よりも雪が少なく感じる。
10時に猿倉を出発し、昼過ぎに小日向のコルに到着。天気は良くとても快適だ。
テントを設営し終えると、すぐに雪上訓練を開始した。1年生の2人にとっては初めての雪上歩行だったがここまで一切の説明をしていない。あらためて歩行の基礎技術を説明し、斜面を往復してしっかりと体に技術を染み込ませてもらう。ある程度歩けるようになったら今度はアイゼンの着脱とアイゼン歩行だ。鈴木OBから昔は一本締めだったんだぞ!という昔話がでてくるが、今のアイゼンはあまり頭を使わずに装着できるのがただ羨ましいだけのようだ。
5/4 小日向のコル BC
朝起きると雪が15cmほど積もっている・・・。稜線はガスがかかっていて見えず、風も強い。コルの上部に前日夜には無かったテントが設営されている。いつの間に来たのだろう?と話していると、その怪しいテントからはなんと中西コーチが現れた。白馬駅から猿倉まで12kmを歩き、猿倉で仮眠したあと夜が明ける前に入山してきたらしい。
この日はもともと雪上訓練の予定だったので天気が悪いことは特に影響は無い。
小日向山まで移動し、直登・下降・トラバースを9時~15時まで徹底的に実施した。
時折青空が広がり、周りの景色が見えるのがとても綺麗だった。
いつもなら楽しみな夕食の時間なのだが、今年は全日すべて同じメニュー。朝はパスタ。夜はカレー。以上だ。正直言ってセンスがなさすぎる・・・。食事の準備をしていると、外から聞き慣れた声がする。テントから顔を出すとそこには小山OBが!!山スキーで寄り道をして差し入れを持ってきてくれたのだった。ご馳走様でした!
食事を終えると、ヒマラヤ遠征組の田口と村上監督はビバーク訓練のためテントから出て、雪の斜面をスコップで削って寝床を作っている。星は見えるものの残念ながら風はかなり強い。
5/5 BC~猿倉~梓ヒュッテ
なんと2日連続して積雪だ。。今度は30cmほど雪が積もっていてテントが1/3ほど埋まってしまっている。ビバークしている2人は大丈夫なのだろうか?と心配していると、テントから声が返事が返ってきた。0時過ぎまで強風の中を耐えていたが、あまりにも風が強くツェルトが何度も吹っ飛んでしまったことからテントに避難をしていたようだった。
本来なら双子尾根から杓子岳に行く予定であったが、ホワイトアウトしていることと、2日間で積もった新雪による雪崩の危険を鑑みて、下山することを決断した。決断をした後に、撤収をし終えると少しばかり天気は回復してきているようだったが、雪崩の危険は変わらないので猿倉まで一気に下った。
途中、自らのトレースを発端に小さな表層雪崩が起こっていた。これが大規模になって上から落ちてくることを想像すると恐ろしいものだが、小さなものであれば、どのような状態だと雪崩が起きているのかを目前に見られるのでとてもよい経験になった。
全員で上高地にある梓ヒュッテ(山小屋)へ移動する。
5/6 梓ヒュッテ~帰京
GWの渋滞はとても激しいので、7時半には小屋を出発して帰京することとした。
南アルプスの稜線に出ることはできなかったが、新歓合宿としてはよい経験となったのではないだろうか。