個人山行:阿弥陀南稜

場所:阿弥陀南稜
期間:2017年4月8日〜9日
メンバー:田口(3年)、村上(監督)、土田(OB)

4/8
6:00 出発 ー 7:30 旭小屋 ー 12:00 青ナギ ー 15:00 P1,2のコル

4/9
6:30 出発 ー 8:00 P3ルンゼ取り付き ー 10:00 P4トラバース ー 10:30 阿弥陀頂上 ー 12:30 文三郎分岐 ー 14:00 行者小屋 ー 16:30 赤岳山荘 ー 17:30 美濃戸口
7日の夜に阿弥陀南陵登山口の船山十字路に集まり、道路には雪があるものの寒いの一言は無く快適にシュラフに包まる。

8日5時に起床し、コーヒーと朝食を各自とり、6時に出発する。先週に降った雪はだいぶ残っていて旭小屋まで時間がかかる。南陵の尾根に出てしばらくすると入山禁止入ると10万以上の罰金の看板と長々と続く柵がマツタケ狩りを防ぐ強い気持ちを感じられる所だった。アイゼンをこの辺から付け標高が上がるにつれ積雪量も増え、ガッシャーの重さで踏み出した足が膝上までハマる現象が起きて、声が出る。p1とp2の間のコルを幕営予定地を目指して、稜線上のトレースを進む。11時半に立場山に着く。あいにく空模様は変わらず、霧も濃くなり、気分もダウンする。しかし土田さんの気合いと根性に励まされ、少し遅くはなったが樹林帯を抜け、平めな場所の幕営地まで到着する。

稜線部分をスコップで削り、その分を雪壁にして風を防ぐ。15時半にテントに入り、夕飯は土田さんが持って来てくれた角煮卵と味噌ビーフを白米でいただく。テント内はさほど寒くもなかったが、雨が降り出して外に出るのが億劫になるのはいつも変わらない。

9日4時過ぎに起床し、前日つけていたフレンチトーストをフライパンで焼く。風は相変わらず吹いていて雨交じりであった。6時半に出発し、視界もよくはないなか稜線沿いを登っていく。左はハイマツ右はすぱっと切れた稜線でp3点前のトラバースは意外と早く着き、そこからルンゼの登り地点まで雪が嫌な感じだったのでロープを出し、ワイヤーで支点をとって核心であるルンゼを目の前にする。雪はついているものの気温のおかげで沢登りのごとく水が流れていて村上さんがつけるゴム手袋が無敵であった。2ピッチ分出してそこを乗りきり、また進むとp4の嫌なトラバースが出てくるが、右側の岩に気をつけて通過し、最後雪と岩のミックスなところを登ると、頂上を示す看板がふきのとうの如く雪からちょこんと顔をだす。

阿弥陀頂上。時間は10時半で写真を撮り、方角を間違えないよう赤岳方面に下る。足を滑らせないように慎重に中岳のコルまでいき、中岳へ登り返す。この時が一番風も吹き、ろくに休憩も取れなかったが何よりすごいのが土田さんの足が止まらないのだ。72歳になっても頑張る姿を見ると20歳の自分があれこれ思考できる範疇ではなかった。なんとか中岳のくだりで休みを取り、文三郎尾根の分岐までの登り返しをしようとするところで1回思いっきり風が吹くとそれで雲が晴れていき視界が開け、北アルプスまで見えるようになった。

振り返ると阿弥陀南陵から頂上を下ってきた足跡が見えた。文三郎尾根の下りで太陽も出てきて、ガシガシ雪の上を下って行って行者小屋に着くも人とは出会えなかった。

南沢と北沢をどっちを下るか迷ったが、結局南沢を下ることにして暖かい気温と先週降り積もった雪がガッシャーを背負った男共をあざ笑うかのように足がはまるので、ペースはここへきても上がらなかった。

途中渡渉が必要なところがあったが、なんとか美濃戸口5時半に到着し行動を終了する。道の駅小淵沢でお風呂と美味しい晩飯を食べて土田車と村上車は帰途につく。

文責:田口

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