11月の23~25日に中條山荘に二泊三日して辰巳会の方々と共に蓼科山山行をしました。初めての山行ということで、何を持っていくのか、どうやってザックに荷物を詰めるのか等を念入りに真下君に教えてもらいました。特にザックへの荷物の詰め方は難しく、これからも本田先輩や真下君にお世話になりそうです。
一日目に古城さんの車で中條山荘に古城さんと本田先輩と共に向かいました。途中、パーキングエリアで海鮮丼を頂きました。おなかが減っていたこともあり本田先輩と同じ大盛りを頼むと、本田先輩は隣でものすごい勢いで海鮮丼と戦い始めました。その為、私も負けてはいられないと吸い込むように海鮮丼を平らげました。このせいか、この後私は中條山荘に着いてから吐き気と頭痛で寝込むことになりました。
私が二階で激しい吐き気と頭痛と戦っていると、斉藤さんの「藍ちゃん」「ケーキ」「誕生日」「バレないように」という大きい声が聞こえてきました。私は、私の誕生日が近かったので「ああ、これは皆さんが私の誕生日の為のケーキを用意してサプライズしようとして下さっているのだな。」と全てを悟り、「サプライズに気づいてしまってどうリアクションしようかな」と頭を悩ませました。なにはともあれ誕生日を祝ってケーキまで買っていただいて本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
二日目はすっかり元気になって、いよいよ蓼科山山行です。天気は曇り。8時15分に入山しました。歩き始めは息苦しいような感じがしましたが、歩き続けると段々と楽に歩けるようになりました。初めてザックを背負って登山をしましたが、最初の感想は「腰が痛い」でした。ザックのひもをしっかり締めていなかったことが主な原因でした。次回からはきちんとひもを締めようと心に決め、黙々と歩いていくと、小一時間程で休憩になりました。蓼科山には軽く雪が積もっていたので、休憩中の今がチャンスと手袋のまま雪で遊ぼうとすると、下河辺さんになるべく雪に触ってはいけないとご注意を受けました。この日は、手袋を濡らしとはいけないこと、手を濡らすと凍傷になること、ピッケルの鉄の部分は素手で持ってはいけないこと等を学びました。初歩的なことなのですが、雪山登山初挑戦の私にはとても新鮮でした。そこからさらに一時間程真下君の登山に関する蘊蓄を聞きながら歩き、9時50分に山小屋の前でお昼休憩になりました。やはり運動した後のご飯は格別においしかったです。上の方は吹雪いているかも知れないと、斉藤さんがニット帽を貸して下さいました。上に登るにつれ雪が深くなってきたので、足元に気をつけながら歩いていると真下君が「中学生時代から登山をしているけど、雪山で晴れたのは初めてだ」と呟きました。そこでよくよく辺りを見渡してみると青空が広がってとても気持ちの良い天気です。雪も日光を浴びて輝いているようでした。「中学生時代から登山をしていて初めて晴れた雪山に出会うなんて、真下君はよっぽどの雨男なんだな」と少し引きつつ、10時37分に登頂しました。山頂には今まで見たことのないほど悠大で美しい自然が広がっていました。特に日の光を浴びて岩や雪の丘が作り出す陰影はとても綺麗で、飽きることなく写真を撮りました。
帰りは行きに来た道を引き返しました。登るよりは下る方が楽しく、雪の上を跳ねるように降りていくと、雪のふとんの上で跳ねているようでとても心地良かったです。
初めての登山を終えて、物事を最後まで成し遂げることの素晴らしさを改めて感じることが出来ました。また、皆さんがこまめに休憩をとって下さり、色々とご丁寧に指導して下さったおかげで本当に楽しく登ることが出来ました。ありがとうございました。これからも様々な山に挑戦して、経験を積んでいきたいと思います。
文責:岡本藍