2019年雪崩講習会 結果レポート

実施日:2019/12/1
場所:青山学院大学 渋谷キャンパス 17号館 本多記念国際会議場

10時に講習会が開始するが、準備のために8時に会場入りする。受付や演台、ホールへのテレビ設置、会場までのルート案内用のぼりの設置など、やることはたくさんある。
我々現役と雪崩事故防止研究会の皆様と準備に取り掛かる。

9時。まだ開始まで1時間あるのにも関わらず、受付もまだ用意できていない会場にボツボツと来場者が入りだす。何ということだ!ここまで反響があるものだとは思ってもいなかった。雪崩に対しての意識が高く、これだけの強い興味を持ってくれていることに驚きを隠せずに、嬉しい気持ちを押し殺しながら準備に万全を期すべく作業に当たる。

10時。いよいよ開始だ。すでに会場は半分以上埋まっている。というか、すでに300名近いご来場者様がいる本多記念国際会議場だ。キャパは500名なのでまだ6割り程度なのだがなんだか熱気が違う。
そんな中、松原からの開催挨拶からスタートする。

声がでかすぎた!裏方のマイク担当者は、急いでボリュームを絞っていたようだ。

会場の熱気に負けないくらいの熱い主催への思いを全力で発揮し、皆様に想いを伝えたかった。アメリカのプレゼンターのように左右に歩き回りながらしゃべるのは、TEDの影響だ。
話が長すぎるようで、会場の隅で監督が「巻いて巻いて」とハンドサインをしているのが見えたが、無視させてもらうことにした。

最初の講習は、「雪崩事故の医学」及川先生によるものだった。
雪崩で遭難した場合は、最初の15分が勝負とのこと。迷わず迅速に対応することが命を守る上でとても大事なこと。そして、低体温症を防止するために、単に上着などで保温するだけでなく、敷物や帽子、呼気による放熱を抑えるなどのとても具体的な対策をご教示いただけた。

次は、「雪崩のリスクマネジメント~行動と装備」大西先生だった。雪崩が発生しやすい斜度でも決して過信はしてはならない。雪崩が起こるメカニズムもわかりやすく、今後の山行時には事前に気象情報で危険度の予測が立てられるようになるはずだ。理論的な対策こそ、安定した安全を得られることは私の少ない経験でも納得だ。

そしてここでお昼の休憩に入る。
来場者の皆様に非常に申し訳なく、重大な反省点の一つがここで起きた。なんと、大学の学食は休み。構内にあるコンビニは休み。最も近いコンビニは、正門をでてかなり歩く。45分という短い昼食時間を有意義に使ってもらうことができなかった。これは予めTwitter等で公開したポスターの画像には載ってあったが、表示は小さく気付きにくかったこともあり、周知はできていなかった。もし可能なら、来年は学食が開いている土曜にやった方が良いだろう。

そして午後。
「積雪安定評価と捜索救助」榊原先生ら「降雪と気象」澤柿先生、「雪と雪崩の科学」尾関先生と続く。
昼食後は、大学の講義中でもあくびがでてしまうものだが、来場者の皆様はそんな様子は見られない。

最後のセッションは、「那須雪崩事故の真相」阿部先生。
ひしひしと、雪崩事故による遭難を二度と起こらないようにしたいという想いが伝わってくる。

17時終了。
受付で販売していた、雪崩関連の大量の書籍はほとんど売り切れている。そして、著者先生方々のサインがその場でもらえるという特典を皆さんもらっていた。最終的には500名近い方々が講演にいらっしゃっていた。

これだけ専門的な雪崩の講習会というのは他には無いのではなかろうか。そんな高度な雪崩の講習会を参加費無料で行えたのは、他でも無い。雪崩事故防止研究会・那須山岳救助隊・協賛してくださった企業の皆様のおかげだ。

関係しているすべての皆様の熱い想いによって、今回の講習会は大成功に終わったと言ってもよいだろう。でも、我々の反省点はたくさんある。特に、時間の関係上、質問回答の時間を設けられなかったのが悔やまれる。次回は全体の終了時間を延長して、質問回答の時間をキチンと設けられるようにしたい。そういった問題点を来年は潰して、さらに有意義な講習会にしていくことを部員一同心に誓う。

19時からは、渋谷の某所で関係者皆で打ち上げだ。
普段なら絶対に聞くことのできないような、南極の話や装備の話、登山の話、これからの未来の話し。などネタは尽きない。この打ち上げ自体も我々にとっては得難い体験だった。

ご来場頂いた皆様、多額の寄付を募金箱にいれてくれた皆様、雪崩事故防止研究会・那須山岳救助隊・協賛いただいた企業の皆様、本当にありがとうございました。

来年は後輩達が頑張ってくれるはず。その道筋は今回ある程度用意できただろうから。そしてもっと良い会にできるように全力を尽くしたい。

もちろん、今年の冬は雪崩の危険を楽しみながら雪ときちんと対話して、安全かつ挑戦的な雪山登山をしていくのだ。(文責:松原)

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