ヒマラヤ遠征トレーニング山行 赤岳主稜 2013年2月16日

ヒマラヤ遠征トレーニング山行 赤岳主稜 2013年2月16
参加メンバー:村上監督、古城OB、現役 本田3年

今年行くアウトライヤー遠征に向けて、バリエーションに慣れるために、日帰りで八ヶ岳:赤岳主稜に行ってきた。

行者小屋

2月15日(金)
22時に監督と待ち合わせをして、高速に乗りただひたすら走る。小淵沢から先は、降雪のため、規制がかかっていた。小淵沢で降り、雪降る中急いでチェーンをはめる、道路は雪に隠れてほとんど見えない。降り積もった雪は容赦なく、靴の中に入ってきたが、監督はクロックスで作業をしていた。寒くないのだろうか。
1:30
美濃戸口も案の定多くの雪が降っていた。古城車も含め、早めに来ていた車のフロントガラスは雪で埋まってほとんど見えなくなっていた。明日は、なかなかエキサイティングな一日になりそうだ。

2月16日(土)
4:30起床 窓ガラスは全て凍っていた。羽根服を上下に着ていただけだが意外と、快適に睡眠がとれた。
5:30出発
夜が明ける前、小雪が降る中我々は出発をした。よっぽど、雪が降ったのであろう、わずかに人が通った跡があるくらいにしか、トレースはなかった。出発すぐ、二台ほど、車が追い抜いていったが、しばらく行くと、完璧に雪にタイヤを奪われ身動きが取れなくなっていた。少しだけ押すのを手伝ってあげたが、タイヤの空回りする音だけが、暗い八が岳に虚しく響いた。やはり、ズルはいけないのである。(うらやましいだけ・・・)
6:45美濃戸山荘
雪が深く、予想以上に時間がかかってしまった。しかも、美濃戸山荘には水は無く、赤岳山荘まで水を取りに帰らなければいけなくなった。水はある時にとりましょう。

美濃戸

7:15出発
赤岳鉱泉へのトレースは全くなく、我々よりも先行していた二組のパーティのトレースが南沢の方へと続いている。全くもって長い道のりだ。膝を痛めていた古城OBと別れをつげ、降りしきる雪の中、監督と二人で黙々と登りを歩いた。

八ヶ岳南沢

10:30行者小屋着
行者小屋には、5パーティほどおり、テントを張り寒そうにあたりを見渡していた。
我々はテントを張って休んでいる暇などないのだ。これから、主稜に登らなければならないのだ。

行者小屋本田

11:05出発
降雪こそ止んだものの、天気は悪い。しかし、文三郎尾根には大人数のパーティが歩いているのが見えた。我々も登攀具を装備し、今まで来た道よりも急な道を再び黙々と登る。
12:30
文三郎の分岐の手前まで行くが、霧が深くなってきた。主稜に取り付いている人は誰も見えない。この天気の中登ると、帰りが暗闇と霧の中で帰らなければならなくなると思い、我々は撤退することにした。山は逃げないのだ、必要なのは撤退する勇気。

八ヶ岳文三郎尾根

13:00行者小屋
登りに1時間半かかった道を、30分で降りる。我々は降りるのだけは早いのだ。

14:10美濃戸山荘
行者小屋まで入山し、先に下山していた古城OBに追いつき、野獣のように駆け下りた。
多くの登山客が入山したためか、我々が苦労した登山道はほとんど、踏み固まっており、八ヶ岳の人気の高さが伺える。
15:15美濃戸口駐車場
下山後にわかったことだが、八ヶ岳では珍しく、15日に赤岳鉱泉周辺で40cm以上の降雪があり、17日も天気が悪く、強風と雲で展望はなかったと聞く。
次回は、しっかりと行者小屋で一泊して、万全の態勢で赤岳主稜に行きたいものだ。

八ヶ岳帰り道

 

教訓:1.日帰りで赤岳主稜に行くのは、リスクがあるため。二日に分けて行った方がよい。
2.装備の忘れものには注意しましょう。
3.怪我をしているときは、あまり無理をしないように。

(文責:本田)

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